非弁行為・団体交渉・代理

弁護士法72条と退職代行:民間・労働組合・弁護士の線引き

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退職代行の比較で最初に確かめたいのは料金よりも「誰が運営しているか」です。会社との交渉や法的な争いに対応できるかどうかは、運営形態と法律の規定で決まります。

公式・公的情報の確認日:2026年10月12日

弁護士法72条が定めていること

弁護士法第72条は、弁護士または弁護士法人でない者が、報酬を得る目的で、訴訟事件などのほか「その他一般の法律事件」に関して、鑑定・代理・仲裁・和解その他の法律事務を取り扱うこと、またはその周旋をすることを業とすることを禁じています。ただし、弁護士法や他の法律に別段の定めがある場合は除かれます(同条ただし書)。

いわゆる「非弁行為」はこの条文に反する行為を指す言葉です。退職の場面で、退職日・有給休暇の扱い・未払賃金・損害賠償などについて会社と条件を詰めることが「法律事件」に関する代理や和解に当たるかどうかは、個別の事情によって判断されます。当サイトでは個別のケースが違法かどうかを判断しません。

運営形態ごとの位置づけ

運営形態根拠になる規定確認しておきたい点
民間企業弁護士ではないため、弁護士法72条が禁じる報酬目的での法律事務(代理・和解など)は扱えない本人の意思を会社に伝える「連絡・伝達」にとどまるか。条件の交渉や代理をうたっていないか。
労働組合(運営・提携)労働組合法第7条第2号:使用者は、雇用する労働者の代表者との団体交渉を正当な理由なく拒んではならないどの組合が交渉主体になるか、組合への加入が必要か、加入金・組合費はいくらか。
弁護士・弁護士法人弁護士法上、法律事務を取り扱える未払賃金の請求、損害賠償の主張への対応、訴訟の可能性まで含めて依頼できるか。着手金・報酬の内訳。

表は条文に基づく一般的な整理です。各サービスが実際にどこまで対応するかは、申込前に公式サイトと利用規約で確認してください。

公式表示の読み方:「交渉」と「連絡」を区別する

例えば退職代行Jobsの公式サイト(2026年10月12日確認)では、退職代行のみのプランと、合同労働組合ユニオンジャパンへの加入を組み合わせたプランが分けて表示され、公式サイトの比較表で「会社との交渉」が×になっているのは「一般の退職代行」の列で、「Jobs × 労働組合」の列には印がありません。退職代行Jobs単体で交渉できるかどうかは公式サイトに明示されておらず、組合加入について「交渉期間の目安として」2か月分の組合費と説明されています。料金の詳細は退職代行Jobsの料金プランにまとめました。

他社を比べるときも、「交渉可」「弁護士監修」「労働組合提携」などの表示が、誰が交渉の主体になるのかを示しているかを読み分けます。「弁護士監修」と「弁護士が代理人として交渉する」ことは同じではないため、会社とのやり取りで代理人になるのが誰かを確認します。

そもそも退職に会社の承諾は必要か

期間の定めのない雇用では、民法第627条第1項により、各当事者はいつでも解約の申入れができ、申入れの日から2週間を経過すると雇用は終了します。退職の意思を伝えること自体は、本人が自分で行うこともできます(民法627条と2週間の考え方)。有期雇用の場合は扱いが異なります(有期雇用の途中退職)。

相談先・申込先の選び方

判断の軸は「会社に何を求めるか」です。意思の伝達だけなら民間、退職日や有給休暇について会社とやり取りが必要なら労働組合が交渉主体になるサービスか弁護士、損害賠償や未払賃金など争いがあるなら弁護士、という順に候補を絞ります。どれに当たるか迷う場合は、無料の総合労働相談コーナーで事情を話してから決める方法もあります。

出典(一次情報)

シロク
シロクのひとこと

条件を並べると、次に確かめることが見えてくるね。